学術活動

第46回日本薬剤師会学術大会(グランキューブ大阪)(H25.9.23,24)

ニキビの完治に向けて。ディフェリンゲル0.1%の適正使用と皮膚刺激軽減への取り組み

ニキビの完治に向けて。ディフェリンゲル0.1%の適正使用と皮膚刺激軽減への取り組み

1)(株)ピノキオ薬局 2)(株)ピノキオファルマ 3)NPO法人 Health Vigilance研究会 磯和宏1)、近藤澄子1)、田中直哉2)、矢島毅彦3)、田中秀和1)

目 的

ディフェリンゲル(以下:ディフェリン)は、2008年10月に認可された日本初の保険適用外用レチノイドのニキビ治療薬であるが、使用初期に随伴症状として皮膚刺激があることや、薬の効果が出るまで2~3ヶ月かかることがあるため、患者はストレスを感じ治療を中断してしまう問題がある。また、使用法には粘膜部位や皮膚の薄い目の周り以外の顔全体に塗り、新たなニキビの発生を防ぐという特殊性がある。さらに、皮膚刺激を軽減するために勧める保湿剤によっては、皮膚刺激を増してしまう恐れがあるなど、生活指導も必要である。一方、メーカーの指導箋は細かくて見難いこと、推奨する洗顔剤や保湿剤はノンコメドジェニックテストの表示のあるものを勧めるだけで、患者にとってわかり難いなど十分な指導が難しい。
 そこで、これらの問題点に対応するため、ディフェリンの使用方法や使用する洗顔剤や保湿剤について調査すると共に、ノンコメドジェニックテストの説明など生活指導や使用方法をまとめた指導箋を作成し、その有用性を確認したので報告する。

方 法

1、平成25年4月以降にピノキオファーマシーズ宝石台店に来局したディフェリン使用中の患者に、アンケートを実施した。
2、店舗で作成した指導箋を使用し、アンケートの回答で不適切と思われる部分を指導した。
3、前回の指導で改善されているか、再度アンケートを実施した。
4、患者背景・使用方法と効果・副作用について相関を調査した。

目 的

ディフェリンの使用間隔や回数はほとんどの患者で守られていた。一方、使用量や使用範囲が守られていない患者が存在した。洗顔剤や保湿剤を選ぶ時、ノンコメドジェニックの表示を選択基準にしている患者は少なく、意味すら知らない患者が多かった。
 指導箋を配布した結果、ディフェリンを正しく使用し、ノンコメドジェニックについて理解した患者が増えた。

考 察

ディフェリンは、従来のニキビ薬に比べ使い方が特殊なため、患者に十分な服薬指導が必要である。一方で、メーカーの指導箋だけでは不十分であることが確認できた。特に、ノンコメドジェニックに対する説明は不十分であり、刺激を増す恐れのある洗顔剤や保湿剤を避けるよう注意を促す必要がある。ディフェリンには薬の使用方法だけでなく、洗顔や保湿など患者の生活スタイルに踏み込んだ指導が求められる。