学術活動
日本薬学会 第128年会(H20.3.26~28 横浜)
長期レボドパ製剤服用患者における吸収遅延改善への取り組みについて
~パーキンソン病症状日誌を用いた検討~
(ポスター発表)
~パーキンソン病症状日誌を用いた検討~
(ポスター発表)
長期レボドパ製剤服用患者における吸収遅延改善への取り組みについて~パーキンソン病症状日誌を用いた検討~
近藤 澄子1),町田 匡俊1)、村田 良実1)、大森 利昭1) 田中 秀和1)、小川 松夫2)、新島 健司3) (株)ピノキオ薬局1)、真岡中央クリニック2)、新島内科クリニック3)
目 的
パーキンソン病治療薬であるレボドパ製剤は、現在の治療の最も基本的な治療薬であるが、長期投与時、wearing-off現象や吸収遅延をおこす。
今回、長期に渡るパーキンソン病患者の治療を目的として、医師の処方設計や薬剤師の服薬指導等患者の治療意識向上のため、パーキンソン病患者の一日の動きを把握する症状日誌を作成した。症状日誌をもとにレボドパ製剤の吸収遅延の改善について検討した。
今回、長期に渡るパーキンソン病患者の治療を目的として、医師の処方設計や薬剤師の服薬指導等患者の治療意識向上のため、パーキンソン病患者の一日の動きを把握する症状日誌を作成した。症状日誌をもとにレボドパ製剤の吸収遅延の改善について検討した。
方 法
①レボドパ製剤の吸収遅延がみられる患者に症状日誌を配布し、レボドパ製剤食後服用における症状日誌を記載してもらい、症状日誌をもとに5段階の動きの変化をグラフ化した。
②医師と処方意図・患者の状態、服薬指導等について検討し、食前服用に切り替える患者をピックアップした。
③レボドパ製剤の食前服用に切り替えた後の症状日誌を記載してもらい、食後と食前の5段階の動きの比較を行った。
②医師と処方意図・患者の状態、服薬指導等について検討し、食前服用に切り替える患者をピックアップした。
③レボドパ製剤の食前服用に切り替えた後の症状日誌を記載してもらい、食後と食前の5段階の動きの比較を行った。
結果&考察
パーキンソン病患者は、治療意識が高い傾向にあるが、症状日誌を導入したことで患者の治療意識がより高まり、医師の診察・処方、薬剤師の服薬指導等において、医師と薬剤師、薬剤師と患者のコミュニケーションがより充実した結果が得られた。今後も症状日誌の記載は継続して行っていく必要があると考える。
また、レボドパ製剤の吸収遅延の改善においては、レボドパ製剤の食後服用から食前服用に変更したことで吸収遅延の改善が見られた。
今後、症状日誌や患者インタビューから吸収遅延が予測される例においては、他薬の追加やレボドパ製剤の増量の前にレボドパ製剤の食前服用も医師に提案していく。
また、レボドパ製剤の吸収遅延の改善においては、レボドパ製剤の食後服用から食前服用に変更したことで吸収遅延の改善が見られた。
今後、症状日誌や患者インタビューから吸収遅延が予測される例においては、他薬の追加やレボドパ製剤の増量の前にレボドパ製剤の食前服用も医師に提案していく。