ピノキオ薬局は、栃木県内を中心に大型調剤薬局を主とした店舗を展開している保険調剤薬局です。

服薬状況に関する調査 -誤飲の可能性について-

服薬状況に関する調査 -誤飲の可能性について-()

服薬状況に関する調査 -誤飲の可能性について-

服薬状況に関する調査 -誤飲の可能性について-

ピノキオ薬局美原店 佐藤 哲  坪山 美和  金子 令子  田中秀和

目 的

当薬局では、医師の指示や患者の希望がない限り、服用法毎に薬袋を作製している。
しかし、帰宅後に、患者がその薬袋から薬を取り出し、独自に薬を保管している例が、服薬指導時の話の中で多く見受けられた。その中には、その保管方法のために誤飲を起こしかねない方も みられた。
そこで、薬の保管方法と服薬状況をアンケート方式で詳細に調査し、誤飲の可能性等について検討した。

方 法

調査は、聞き取りによるアンケートで、来店回数の比較的多い患者を対象とした。
調査期間は約3ヶ月で、一度に伺えなかった場合などには、次来局時に、その続きを伺うようにした。
アンケートを行なったのは、20代から80代までの107名(男性48名、女性59名)で、平均年齢62.8歳、 平均服用剤数は3.0種類、1日の平均服用回数(食前と食後は分けてカウント)は2.8回であった。

目 的

調査の結果、予め1錠ずつにヒートを分割しておくことや、もらってきた薬を一つの薬箱にまとめてしまっておくなどが主な服薬のための準備であった。
この方法は、形や色が似たものを見分けにくく、勘違いによる誤飲の可能性があり得ると考えられた。
また、処方変更時などに、うっかりミスを生じやすく、誤飲の可能性は高いと考えられる。話を伺う中で、誤飲の可能性のある場合には、その場で話し合い、変更を求めた。
今回の調査の結果、誤飲の可能性があり得る準備をしているのは、3種類以上の薬を服用している方であることがわかった。
今回の調査結果から、誤飲の可能性が高いと思われる方には、一包化を勧めたり、服薬指導をさらに充実させていきたい。