ピノキオ薬局は、栃木県内を中心に大型調剤薬局を主とした店舗を展開している保険調剤薬局です。

第17回 日本緩和医療薬学会年会

第17回 日本緩和医療薬学会年会(2024年5月25日~26日)

在宅緩和医療の現場で、ピノキオ薬局の薬剤師が疼痛管理に積極的に関与した症例を報告しました。

薬局薬剤師の疼痛管理!~PCA導入を積極的にサポートした症例報告~

佐藤 雄紀、近藤 澄子、加藤 誠一、寺戸 靖、篠原 祐樹、荏原 俊介

目的

近年、薬局薬剤師における在宅でのがん患者対応が増加している。がん患者は、ベストサポーティブケア(以下BSC)となることが多く、その中で自己調節鎮痛法(以下PCA)が必要なケースがある。当薬局でも薬剤師が多職種と協働して患者に対応し、PCAの管理に関わることは多い。そこでこれまでPCAの対応をした患者を精査し、PCA導入から深く関わった事例について報告する。

方法

当薬局で2019年10月から2023年10月までにPCAを使用した在宅患者154名(男性78名、女性76名、平均年齢77.9歳)について、導入経緯と疼痛管理状況を調査した。

結果

【症例1】60代男性、咽頭がん、BSCとなり退院。入院中はPCAを行っていたが、退院時に内服可能であったため、ベースはフェントステープ6mg、レスキューはオキノーム散10mgに変更された。その後レスキューを1日4回使用と疼痛管理不良な状態におちいる。医師から相談があり、PCAの処方を提案。提案通りフェントステープ6mgを併用しながらオキファスト注を48mg/日で開始。その後レスキューの使用はなくなり疼痛状態は改善した。
【症例2】60代男性、施設入所。食道がん、BSCで退院。ベースはフェントステープ4mg、レスキューはアンペック坐剤10mg。1晩でレスキューを5回使用とコントロール不良のため、医師より相談がありレスキューPCAを提案。ベースはフェントステープ4mgを継続。その後モルヒネ注のみに変更して60mg/日を継続。レスキュー回数は2回/日程度と疼痛管理良好となったが、不穏が強くなりセレネース注1.5mg/日追加を提案。処方追加され不穏は改善傾向となった。

考察

】患者の急な疼痛悪化のため臨時に対応するケースに対して、薬剤師が疼痛状況を確認しながら、医師と協同してPCAの処方提案から設計までサポートすることで、疼痛緩和に繋げることができた。薬剤師からPCA導入の提案を積極的に行うことで、患者のQOL維持に貢献可能と考える。
【関連資料】
第17回 日本緩和医療薬学会年会