学術活動
第17回日本腎臓病薬物療法学会学術集会(2023年10月28日・29日)
CKD社内認定を受けた薬剤師の取り組みについて、集積した事例を基に学会発表してきました。
保険薬局におけるCKD患者への積極的介入~社内研修を経て~
加藤 誠一1、寺戸 靖1、篠原 祐樹1、近藤 澄子1 、田中 直哉2(株式会社ピノキオ薬局1 株式会社ピノキオファルマ2 )
目的
CKDは成人のおよそ8人に一人がり患しているといわれ新たな国民病としてその対応の必要性が指摘されている。保険薬局でもCKD患者に関わる機会は多く、適切な対応が必須である。
今回、CKD患者に対してより対応力が向上するよう社内研修を行い、患者対応例を集計して今後の薬局のかかわり方について検証したので報告する。
今回、CKD患者に対してより対応力が向上するよう社内研修を行い、患者対応例を集計して今後の薬局のかかわり方について検証したので報告する。
方法
弊社薬剤師にCKDに関する研修を実施し、認定を受けた9名の薬剤師に実際に対応した患者の症例を3例ずつ提示させた。
27例を集計し、患者の傾向や介入内容について分析していった。
27例を集計し、患者の傾向や介入内容について分析していった。
結果
症例の内訳は、G2:5例、G3:13例、G4:6例、G5:3例であった。対応内容は患者指導による対応が14例、医師への提案が12例、その他3例であった。
医師への提案は、腎機能低下による減量や他剤への変更提案であり、12例中9例で処方変更がなされたが3例は変更なし継続であった。
患者指導は、減塩、カリウムなどの食事指導が多くを占めた。
症例:腰痛でOTCロキソニンを購入希望であったが、トラディアンス、イルベサルタンを服用中であり、腎機能も低下していることから、NSAIDSは販売できないことを説明し、外用薬を販売し主治医にトレーシングレポートを提出。その後主治医からアセトアミノフェン処方となる。
医師への提案は、腎機能低下による減量や他剤への変更提案であり、12例中9例で処方変更がなされたが3例は変更なし継続であった。
患者指導は、減塩、カリウムなどの食事指導が多くを占めた。
症例:腰痛でOTCロキソニンを購入希望であったが、トラディアンス、イルベサルタンを服用中であり、腎機能も低下していることから、NSAIDSは販売できないことを説明し、外用薬を販売し主治医にトレーシングレポートを提出。その後主治医からアセトアミノフェン処方となる。
目的
CKD患者に薬局薬剤師が関わるべき点は多い。近年薬局での検査値確認も容易となってきており積極的に医師に提案していくことが求められる。