スポーツファーマシストという制度が出来て数年がたちますが、まだまだ十分には認知されておらず、どんなことをする人なのか?と疑問に思われることが多いかと思います。
スポーツファーマシストは、アンチドーピング活動を目的として、アスリートはもとより一般の方にもドーピングの何が悪いのかを周知していくとともに、適正な薬物治療が受けられるようその薬がドーピングとならないかどうかの情報提供等をおこなっております。
2013年に宇都宮で開催されましたアジア最高峰の2013ジャパンカップサイクルロードレースに、アンチドーピング活動のためにブースが設けられ、そこに参加してきましたので、活動内容を紹介させて頂きます。
そこで主に行ったことは、来場される一般の方を対象にした啓蒙活動です。
一般の方とはいえ、自転車競技に興味を持つ方々や競技者の家族など、スポーツにかかわりのある方ばかりであり、この方々にドーピングについての知識を提供していくことで、最終的に競技者のうっかりドーピングなどの不幸な事故を避けることにつながると期待して取り組んでいきました。
実際には、来場された方に声をかけ、クイズ形式のパンフレットを渡して回答してもらい、その正誤からドーピングの何がいけないのかを理解してもらうような取り組みを行いました。記念品として、ピンバッヂを差し上げましたが、特にお子さん連れなどに好評でした。
参加いただいた方からは、こんなこと知らなかった、ぜひ継続して続けて欲しい、などといった評価の声を頂き、日常の薬局業務とは違った達成感を得ることが出来ました。
スポーツファーマシストとしてはまだまだ実際の活躍の場が少ない中、私自身も今回の取り組みは大変貴重な経験となりました。
先日、女子バレーの選手が意図しないうっかりドーピングで3か月の出場停止という処分をうけたことは、皆さんもご記憶にあると思います。
世界規模の大会のみならず国体などでもドーピング検査は実施されますので、皆さんに少しでも意識をもってもらえるよう今後も活動をしていきたいと考えております。(加藤)
(ジャパンカップサイクルロードレースで活動した際の写真は主催者側との契約により掲載することができません。ご了承ください。)